山をぶち抜いたトンネルのおかげで通行禁止となった
誰も来ない旧道をひたすら歩く
目的の滝は水が細り 撮るにはいささか寂しかったが
帰り道の傍らには 素敵な枝ぶりの紅葉樹
今日はこの樹を撮らせてもらえただけで充分満足だよ
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秋色を求めて山裾のブナ林を訪ねたが
そこにあるのは期待を裏切るような
さながら新緑を思わせる 淡くたおやかな色合いの木々だった
がしかし ふと足元を見れば
幼木を照らす一筋の光は たしかに秋の色をしていた
朝の冷気に包まれながら日の出を待つ
穏やかな秋の陽光が山肌を照らすと
そこに広がるのは まるで春と錯覚させるような
優しい色合いだった 続きを読む
厚い雲の隙間から差し込む 幾筋もの光束は
大地に光と熱とをもたらす 太陽の慈愛か
それとも
地上より遥かな天空の高みに上りゆく
きざはし
魂のための階なのか
山峡の棚田も実りの秋を迎えた
たとえ一枚一枚の田は狭くとも 否 だからこそ
かけられた労苦の大きさを想う
倒れた稲穂は
昨夜のうちに山から吹き降ろした風の悪戯か
どうか これ以上の悪戯が過ぎませんように